無塩ポテトチップスの衝撃|市川実和子さん
#EAT&DRINK

こばらが空いたら

無塩ポテトチップスの衝撃|市川実和子さん

VOLUME.1

とっておきのおやつは何ですか?
連載「こばらが空いたら」は、さまざまなフィールドで活躍する方々に、
買い求めやすいおかしをピックアップしていただき、
自分にとっての特別なおやつと、そのおやつにまつわるエピソードを聞いていきます。
ひとくち食べれば満足できたり、ポジティブな感情はもちろん、
ときにはネガティブな思い出などとも繋がっているかもしれない「おやつ」。
連載で語られるエピソードとともに味わってみてください。

Text by Miwako Ichikawa
Edit by Yoshikatsu Yamato(kontakt)

 こうやって改めて「おやつ」のことを考えてみると、大人になるにつれて、体に良いとか悪いとか、そんなことばかりを頭で考えて食べるようになってしまったのだなぁと、なんだか少し寂しい気持ちにもなりました。

 たまに暴食もするけれど、子どもの頃や10代の頃のように、あんなふうにあっけらかんと、無邪気に食べることは、きっともうできないのかもしれない。とはいえ、大好きなポテトチップスは余裕で一袋食べられるので、手に取るときは、どうしても気になるものだけ! と自分の中でルールを決めています。

 基本的に、材料は「馬鈴薯、植物油、塩」みたいな、シンプルなポテトチップスが好きです。

 時代はコンソメ系全盛期だった子供の頃から、「あれでは芋の味がしない」とか思っていた、根っからの塩派でした。特に湖池屋さんののり塩が好きで。辛いものは苦手なのですが、ほんの少しだけ入っている赤い唐辛子のあの絶妙さに、食べるたびに感心していました。

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 最近どうしても食べたいときに選ぶのは、量が少ない超高級系(値段の分だけ余計に躊躇できるという悪あがきを含め)。あと見つけたら即座に買うのは無塩のものです。

 今でこそ、ちらほらありますが、無塩のものを初めて食べたのは十代後半の頃。撮影のときの小道具か何かで外国の無塩ポテトチップスがあったのですが、それを最初食べた時の衝撃が忘れられません。

 原材料は、じゃがいもと植物油のみ。最初は「ふーん、変」な感じなのですが、食べ進めると、どんどん美味しい。どんどん、どんどん、じわじわと美味しい。むしろ、ポテトチップスに塩は要らないと気がつく程。

 残念ながら今は絶版になっている『わたしの陽気なキッチン』という料理エッセイ本の中に、著者のローリー・コルウィンさんがドクターストップで塩を控えなくてはならない生活になってしまった、というくだりがあって。子供の頃はプレッツェルの塩だけかじっていたような彼女が、塩が食べられないのは悲しいけれど、よかった! と思えたのは無塩のポテトチップスとの出会い、というようなことを書かれていて、読んだ当時にすでにその味を知っていたわたしは「そうなのよ!!」と強く頷いていました。

 結局、その撮影で食べたきりずーっと出会えなかった無塩のポテトチップス。一時期、無印良品が自分で味をつけるというコンセプトで出していたこともありましたが数年後には姿を消し……、イギリスのTyrrell'sのネイキッドというのもあるのですが、珍しすぎてなかなか手に入らず……。だったのですが、とうとう昨年、コイケヤさんが限定で、原材料がじゃがいもと植物油だけというポテトチップスが!

 限定ということもあり、ダメーと思いながらも、毎回、見るたびにもう一袋余計に買っていました。

 

 なかなか見かけない無塩のポテトチップス。わたしは食べたことはないのですが、「ノンソルトポテトチップス」という食塩無添加のものがあるみたいです。無塩のポテトチップスが気になっていて試された事がない方、見つけたときにはぜひ!

  
  • 市川実和子

    モデル・女優。雑誌や広告のモデルとして、また映画やドラマでは女優として活動するほか

    雑誌でコラムの執筆活動も行うなど多方面で活躍中。