京都のローカル電車「嵐電」に乗る 後編
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京都のローカル電車「嵐電」に乗る 後編

VOLUME.6

セレクトショップTHE LIBRARY京都バル店に勤め、
その快活なキャラクターでいつも笑顔を振りまく田畑健さん。
京都に生まれ、大阪や東京での勤務を経て、12年前から京都の左京区、
比叡山の麓の住まいで暮らしています。近隣の方々との交流にも積極的な田畑さんが、
日々、自転車通勤の合間や、休日についつい立ち寄りたくなるようなスポットを紹介します。

Select by Ken Tabata (ANGLOBAL)
Edit by Yoshikatsu Yamato (kontakt)

さて終点は、嵐山駅です。やはり京都はお豆腐。駅から徒歩約1015分にある「森嘉」は、老舗中の老舗で創業は安政(18551860年)というから驚きです。ひとつひとつが丁寧に手づくりされた豆腐は、日々の生活でも食べやすい手軽な価格。京都で好まれるお豆腐は「絹ごし」。湯豆腐や冷奴など、シンプルに食べるのが好まれます。

看板商品である「嵯峨豆腐」はもちろん、大豆に、人参や牛蒡、銀杏やユリ根と山芋を練りこんだ「飛龍頭(ひろうす)」も絶品です。

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「森嘉」からすこし足をのばすと、僕が思う京都随一の絶景「広沢池」があります。嵯峨野周辺の山を背景にした竹林は本当に素晴らしいです。あまり観光地になっていない穴場のスポットです。最寄駅は「鹿王院駅(ろくおういんえき)」か「嵯峨駅」でしょうか。

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広沢池のあたりは、僕が若い頃、よく時代劇の撮影が昼夜を問わず行われていました。
学生時代、地元の友達と一緒に、撮影所のアルバイトで色々な仕事をお手伝いし、ときにはエキストラにも呼ばれました。現場はもの凄い緊張感! それで心臓が強くなったかもしれません。良い経験でしたし、大切な思い出になっています。

ちなみに、京都に時代劇や映画の撮影が多くあった理由は、当時、少なかった着物や洋服の貸衣装が準備しやすかったからのよう。近年は減少傾向にありますが、京都は呉服屋や着物に関わる人達がすごく多い町で、実は、僕の家系も老舗の呉服屋。子供の頃に、自宅で反物(生地)を巻く手伝いをしていたのが、今の洋服への興味につながっているのかもしれません。

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嵐山駅周辺は、ザ・観光地のイメージで、地元民の僕としてはやや遠ざかってしまうこともありましたが、昨年オープンした「福田美術館」や、「パンとエスプレッソと嵐山庭園」など、新たな人達によって、新鮮な雰囲気に変わっていくような気がしています。今、そういう意味で嵐山には注目しています。秋も深まりつつあります。是非、お寺や紅葉なども見ながら『嵐電』沿いの街並みの寄り道を楽しんでみてください。

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  • 嵐電

    1910(明治43)年開業の、京都市下京区の四条大宮駅から右京区の嵐山駅までを結ぶローカル線。桜のトンネルで有名な北野線と併せて嵐山線(通称・らんでん)と呼ばれる。全長約7kmで、駅数は13駅。昭和の映画産業を支えた太秦(うずまさ)をはじめ、数多くの世界遺産を横目に、京都らしい街並みを満喫できる人気路線。

  • 田畑健

    アングローバル社に20年以上勤めるトップセールス。現在は生まれ故郷である京都のTHE LIBRARY 京都バル店に自転車で通い、立つ日々。趣味ではもっぱらアウトドアに親しみ、スポーツに旅にと、活動的な生活を心がけている。いくつになっても無理なく自然体で衣食住を頑張っていく。