#LIFE#EARTH

種をまくように

暮らしの中から「カンキョウ」を、楽しむ。

VOLUME.1

食材や衣服の産地のことだけではなく、
環境について、見聞きすることが増えてきました。
気づいていたけれど、何となくむずかしそうで、
いつもどこか他人ごとのようにしてしまっていた環境問題。
この連載では、僕がSUNSPEL表参道店につとめる傍ら見つけた、
身近にある環境を思う「種」を紹介していきます。
第1回は、環境問題に関心を持ったきっかけから、
生活の中で実践している楽しみをお話します。

Photography by Sayaka Shioiri
Text by Daisuke Shioiri (SUNSPEL)

景色を変えてくれたラジオ

ある日「これ聴いてみてよ」と、妻がやぶから棒に薦めてきたのは、「Emerald Practices(エメラルド プラクティシズ)」というラジオ番組でした。環境問題に詳しいゲストを招いて、テーマごとに分かりやすく学べるという内容だったのですが、正直いうとその時はまだ環境問題に関心が薄く、あまり気乗りはしませんでした。僕の中でそれはどこか遠く、未来の話だと思っていたからです。

しかし、断るほどの理由もないので素直に聴いてみたところ、まるで脳がそっくり入れ替わってしまうような衝撃を感じたのでした。中でもショックだったのは、それまで当たり前のように食べていた食材の生産工程から排出されるCO2のことや、地球温暖化の影響が僕たちのもう目の前まで来ているという「身近さ」でした。

ミートフリーという工夫

自分たちにも何かできないかな、と思い調べたところ、週に1日だけ菜食にしてみる「ミートフリーマンデー」という運動があると知り、先ずはそこからスタートしてみることに。料理の中でお肉の代わりに豆腐や、市販の代替肉を使うことにしました。しかしやってみると決して順風満帆ではなく、慣れない豆腐の水切りや、作ったことのない料理に何度も失敗し、ひよこ豆、高野豆腐など、たくさんの食材にトライする日々が始まりました。

そしてインターネットや料理本でレシピを調べて試行錯誤するうちに少しずつコツを掴み、半年ほどかかって、何とか美味しいと思える料理を作れるように。今では豆腐の唐揚げとひよこ豆のカレーが得意料理と言えるまで定着し、仕事に持っていくお弁当作りにも楽しく取り入れています。

100点よりも70点ぐらいを目指して

次にわが家が着手したのはゴミの問題です。ミネラルウォーターのペットボトルが毎週たくさん出ていたのですが、それは浄水した水と炭をピッチャーで保管することで、すぐに解決。さらにモノを買う時は、なるべくビニール包装されていないものを選ぶことで、プラスチックゴミを出す回数が格段に減りました。

しかし、どうしても欲しいものがビニール包装されていることもあります。そういう場合は無理に我慢せず「次はビニール包装されていないものを探そう」と、完璧にできない日もポジティブに受け入れて、新たなモチベーションにすることが長続きの秘訣です。

SUNSPELというパートナー

毎日のように着るSUNSPELの愛用品たちを見て、これも環境に配慮したものかもしれないと思いました。糸に強い撚りをかけて作られる定番のカットソーは洗濯にとても強く、何年もきれいな風合いを保ったまま着られるので、僕のクローゼットの中には5年前の初出勤時に着た思い入れのあるシャツやスウェットなど、まだまだ大切に着たい服がたくさんあります。

さらに飽きがこないシンプルなデザインというのも重要です。袖をまくる、色違いを重ねる、大きいサイズを選んでみたり、古着と合わせたりしているうちに、必要以上に服を買い過ぎなくなっただけでなく、限られたワードローブの中で自分らしい着こなしを発見する楽しみが増えました。新しいものを購入する場合は、これまで以上によく吟味することで、一着への思い入れも強くなっていきます。

楽しむ視点

環境に配慮した生活をしようとすると、手間がかかったり、不便に感じたりすることもあるかもしれません。でも、知らなかった料理が作れるようになり、目に見えてゴミの量が減っていき、新たな服の楽しみ方を知ったことで、僕の生活は以前に比べてとても充実したものになりました。

そして手間と不便との間でみつけた「楽しむ」という視点は、自然と環境問題への意識の「栄養」となり、身の回りでやれることはまだたくさんあるのでは? と、妻とふたりでワクワクしながら新たなアイデアを模索する毎日です。気候変動や、ゴミ処理、エネルギー問題など、環境意識と言ってもさまざまですが、日々の中でできることから、楽しんでいきたいと思っています。

次回からはSUNSPELに関わる人やコト、モノを通じ、環境に意識を向けたさまざまな「種」を紹介していきます。ぜひお楽しみに。

  • 塩入大輔

    2016年入社。以来SUNSPEL一筋で現在は表参道店に勤務。坊主歴7年のアート好き。コロナ禍を機に環境問題に目覚め、ヴィーガンにシフト中の愛妻家。玄関にはなかなか上達せずに眠ったままのスケートボードがある。