使いやすさが、かさなる
#MARGARET HOWELL HOUSEHOLD GOODS#STACKING

かさねる、みたす、整える。

使いやすさが、かさなる

VOLUME.1

日々の暮らしの、ふとした瞬間、
お茶を淹れてひと休みする、つかの間のひととき。
今日と明日をつなぐ丁度いいリズムの合間には、
淡々と仕事をこなす名品たちの活躍の場があります。
新連載「かさねる、みたす、整える」では、
MARGARET HOWELL神南店につとめる田代呼子さんが、
実用することから感じ得た、ハウスホールドグッズの魅力をご紹介していきます。

Text by Coco Tashiro (MARGARET HOWELL)
Photography by Daisaku Kikuchi

TUBTRUGS | 軽くて、丈夫で、扱いやすい。

運びやすいように持ち手が付いた、柔軟性のあるゴム製バケツです。その使い勝手の良さから、生活のさまざまなシーンで活躍する万能型のバケツとして、世界中の人々に愛されています。

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TUB TRUG ¥3,080(込) ONLINE STORE

かくいう私もそのひとり。洗濯機からベランダまで洗濯物を運ぶためのランドリーボックスとして、デリケートな衣類を手洗いをする際のバケツとして、キャンプやアウトドアでは氷を入れて即席のクーラーボックスとして。

ほかにも通勤用のバッグ(意外と置き場所に困りますよね)を入れたり、おもちゃ箱として使ったり、水や土を運ぶガーデニング用としたり。とにかくその用途はさまざま。わたしは3つ愛用していますが、まだ足りないと思えるくらいです。

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わたしの仕事場であるMARGARET HOWELL 神南店でも、併設したカフェでお客様の荷物入れとして11個ものタブトラグが活躍しています。営業中は各テーブルへと配置されますが、閉店後には大きなバケツタワーに変身。沢山のバケツがかさなっている姿はとても格好がよく、個別のときよりも、なぜだかバケツの魅力が際立っているようにさえ感じます。

話はすこし横道に逸れましたが、このタブトラグの優秀なところは、使わないときに「かさねる」ことができ、その姿が様になるという点。なんでも放り込める口の広さは、室内で複数使えばけっこう場所を取ります。でも、使わないときのバケツはただ重ねるだけで、スッキリとコンパクトにまとめることができます。その整然とした様子は、どんな部屋でもしっくりときます。みなさんの毎日に溶け込む、ぴったりの用途がみつかりますように。

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BROWN BETTY(Ian Mclntyre) ¥8,800(込)

BROWN BETTY | イギリスの伝統的なティーポット。

もはやイギリス国内では、存在が身近すぎて「ブラウンベティー」という名称があることを知らない人も多いようです。シンプルでまるい、ぽってりとしたシルエットが特徴的なティーポット。本体に塗られた「ロッキンガム釉薬」によるチョコレートのような深い色味のつるっとした表情に愛着が湧きます。一方、底面にはテラコッタ(赤土)の素地が。この表面の釉薬と素地のコントラストが、素朴で味のある雰囲気です。

現在、このポットを製造しているカルドン・セラミックス社の工場があるイギリス西部のストーク=オン=トレントは、古くから陶器の街として知られています。同地で採れるテラコッタという赤土は、水分を多く含んでいるため保温性が高く、ポットに最適なのです。

現在、マーガレット・ハウエルでは、このシンプルなポットを2種類、販売中です。ひとつは、定番のクラシックなティーポット。サイズは2カップ用と4カップ用。もうひとつは陶器デザイナーのイアン・マッキンタイヤさんとの共同開発による4カップ用のティーポット。イアン・マッキンタイヤさんとカルドン・セラミックス社によって開発したポットは、それまでのデザインを変更するのではなく、従来の良さを引き立てるものを目指しました。

蓋にロック機能や茶こしをつけたり、片手で楽に注げるように軽量化したりと、より機能的なティーポットが生まれました。またカフェやレストランで複数使用されることを想定して、スタッキングができるのも大きな特徴のひとつです。以前から販売をしている2カップ用もかさねることが出来ます。お持ちの方は、ぜひお試しを。

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ERCOL STACKING CHAIR ¥77,000(込)

ERCOL | 時代を超えて、かさなるチェア。

「かさねる」シリーズのラストを飾るのは、アーコール社のスタッキングチェア。その名の通り「かさなる椅子」です。強度と美しさが計算された細い脚や、無駄のないすっきりとしたシルエットは、どんな雰囲気の、どんな部屋にも馴染んでくれます。

また丈夫であるだけでなく片手で持ててしまうほどの軽さの秘密は、釘を使わずにくさびや接着剤で組み立てているため。見た目のシンプルさだけではなく、蒸気を用いた昔ながらの「曲げ木」の技術を用い、機能的であることもアーコールのデザインの一部なのです。見れば見るほど、使えば使うほど、その絶妙なバランス感にハマっていくはず。

今から約20年前、生活のあらゆる品々に対して合理的な量産化が進んだ時代の流れの中、一度は廃盤となったこのスタッキングチェアを「失くしてはいけない」と、アーコール社を説得して復刻させたのがマーガレット・ハウエルでした。今では日本中でもたくさんの人が、このスタッキングチェアとともに過ごす日々を重ねています。

次回のキーワードは「みたす」です。どのような逸品が登場するか、ぜひお楽しみに。

  
  • 田代呼子

    2014年入社。6歳からバレエを習い始め、大学ではコンテンポラリーダンスにのめり込むなど、社会人になるまで「踊ること」にほとんどのエネルギーを注ぐ。ソフィア・コッポラとローカル映画館を愛し、「下高井戸シネマ」や「飯田橋ギンレイホール」がお気に入り。