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おいしい紅茶の裏街道

VOLUME.3 中級編〜レモンとミルクで好みの味に〜

VOLUME.3

”まず試してみる”を合言葉に、日々研究を重ねるアングローバル随一の紅茶通、三邉貴男さんによる連載企画「おいしい紅茶の裏街道」。
今回は、中級編と題し、三邉さんがレモンティーとミルクティーのおいしい淹れ方を検証。
Vol.2に引き続き、ティーブレンダーとして活躍される熊崎俊太郎さんにアドバイザーとしてご登場いただきます。

Photography by Aya Kishimoto
Illustration by Masaki Takahashi
Edited by Runa Anzai (kontakt)

砂糖が鍵のレモンティー

まずは、レモンティーの美味しい飲み方をご紹介します。「レモンティーは砂糖が鍵」と話す三邉さん。レモンのカットの方法から紅茶に入れるまで、独自のこだわりがあるのだとか。

三邉 「今回紅茶はVolume.1で紹介したヨークシャーティーを使います。まずはレモンを厚さおよそ5ミリの輪切りにして、皮は取り除く。そうすることで皮の持つ苦味がなくなって果実本来の味が感じられると思います。

そして、何より砂糖。さらっとした甘みの出るグラニュー糖をレモンの上にカップ一杯あたりティースプーン半分ほど乗せて、そのまま紅茶に沈めます。かき混ぜすぎると果汁が出てしまったり、糖分が全体に回ってしまうので、そのままにするのがポイントです。そうすると、最初はほんのり、後からちょっとずつ甘みと酸味が出てきて味の変化が楽しめるんです」

熊崎 「味の変化を楽しむことを目的としたならば大正解ですし、“三邉流”の飲み方としておすすめできますね! 少し補足すると、ホットティーの場合に皮を取り除いた方が良い理由は、皮に含まれる精油分が紅茶の成分と反応し、苦味をより感じてしまうため。アイスティーの場合は皮付きのレモンを上に飾りますが、これは涼しげな果皮の香りでより美味しくするためです。

もう一つ、ホットレモンティーを楽しむ基本のスタイルでは、レモンを入れてすぐ、紅茶の色が少し薄くなったところで、さっと引き上げます。色が変わったということはレモンが効いている証拠なので、こうするとバランスのとれた風味を楽しめますよ」

ミルクティーは十人十色?

ミルクティーは奥が深い。無調整や低脂肪などミルクそのものの違いはもちろん、ミルクの量や入れ方まで、好みは人ぞれぞれ。今回は、「ミルクティーを作るなら煮出しに挑戦してみたい」という三邉さんのリクエストに応えて、煮出しミルクティーのベストを検証します。

三邉 「今回は、ウィリアムソンのアールグレイのティーバッグをミルクの中で煮出していきます。ミルクティーは色々な淹れ方がありますが、より濃厚な味に仕上げたいので、カップ1杯分のミルクをストレートで淹れる時の2倍の茶葉の量(ティーバッグなら2つ)で煮出します。

普段からミルクティーを作るときは、濃厚な中にも柑橘系のすっきりとした味わいを感じられるアールグレイを使うのが定番です。“飲むおやつっていうのが僕の中でのミルクティーの一番のポイントです」

熊崎 「三邉さん、アールグレイ以外のミルクティーお好きじゃないでしょう(笑)? それはすごく簡単な理由で、この淹れ方、残念ながら煮出しミルクティーとしては間違っているからなんです。

三邉さんのミルクティーを分析すると…牛乳の成分は加熱すると紅茶の茶葉をカプセル状に包んでしまうので、ほんの少しの紅茶のエッセンスしか抽出されないんです。しかしアールグレイだと茶葉にブレンドされたオレンジエキスは溶け出し、いわば紅茶フレーバーのオレンジミルクになります。逆にアールグレイ(フレーバードティー)以外で作ったり、茶葉の量を普通にすると、味がほとんどしないんです。

そこでおすすめしたいのが、最初に茶葉をティースプーン1杯(今回はティーバッグ1個)あたり15ccぐらいの熱湯でふやかしてから、そこにカップ1杯分の牛乳を入れて煮出す方法。こうすることで、茶葉の量を今より減らしてもしっかり味が出て美味しく飲めます」

RECIPE -電子レンジでもミルクティー作れます-

最後に、ご自宅でも簡単にミルクティーが作れる方法を熊崎さんにご紹介いただきました。

熊崎 「耐熱カップを用意し、沸騰したお湯を少しだけ入れてからティーバッグを漬けます。そうするとティーバッグがすっとお湯を吸いますよね。ここでお湯がなくなってしまっても大丈夫。あとはそこに冷たい牛乳をたっぷり注いで、電子レンジで1分ほど温めます。最初にお湯で茶葉をふやかしてあるので、これだけでしっかり濃い味のミルクティーが簡単にできますよ」

詳しくは、フィーユ・ブルーのウェブサイトからご覧いただけます。

次回のVOLUME.4では、紅茶の保管の仕方から、淹れる、そして飲むまで。さまざまなシーンで役に立つ道具をご紹介します。

*味覚には個人差がありますので、あくまでも参考としてお楽しみください。

  • 三邉貴男

    飲食業界約20年超のベテランで、マーガレット・ハウエル ショップ&カフェでは6年生。音楽・文学・植物からUFO研究まで、興味関心は今なお広がり続け、ゆくゆくは都会を離れ、妻と温室で植物を育てながら、老後のために取っておいた本を片っ端から読み漁る日々を理想としている。

  • 熊崎俊太郎

    フィーユ・ブルー ティーブレンダー / ティー・コーディネーター / 日本紅茶協会認定ティーインストラクター

    日本の紅茶界を代表する紅茶専門家。幼少期より紅茶、カフェ文化に興味を持ち、学生時代より喫茶ビジネスの道に飛び込み、紅茶専門店〜紅茶輸入商社勤務を経て独立。カルチャーサロン、大学の講師や、紅茶文化に関する講演活動のかたわら、カフェ、レストラン、ホテルのティールームのコンサルティングやオリジナルティーのブレンド開発、商品企画を数多く手掛けている。