母へのあこがれと今のわたし 音楽にはじまり。
#MUSIC#STYLE

音楽にはじまり。

母へのあこがれと今のわたし

VOLUME.10

「あなたの好きな音楽を教えてください。」
詳しい人も、またそれが人並みの関心だったとしても、
ふと思い起こせば、音楽は人生のさまざまなことと結びついているものだと思います。
音楽と失恋。音楽と洋服。音楽と―。
第10回は、THE LIBRARY表参道店で店長を務める雪田真弓さん。
実家の美容室で憧れた母とマドンナ。そして今最も夢中だというタイのシンガーソングライターについてのお話です。

Interview by Soya Oikawa (ANGLOBAL)
Illustration by Saki Obata
Edit by Runa Anzai (kontakt)

北海道の実家が小さな美容室をやっていて、その店内ではよくマドンナが流れていました。私のお気に入りだった『Material Girl』はまだ子供ながらに曲を覚えてしまって、当時飼っていた猫と一緒にオリジナルのダンスを踊っていたのを思い出します。

また朝の開店準備の時間になると店内にマドンナのイントロが掛かり母が鏡に向かって口紅を塗るのですが、それが幼い私にはとてもかっこいい大人のしぐさに見えていつも憧れていました。人と話すことが好きな私のこの性格は、実家の美容室でおしゃれな姿で接客をする母の姿を間近に見て育った影響からかもしれません。気合を入れたい日はあの頃を思い出しながらついマドンナを聴いてしまいます(笑)

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そんな原体験があるからか、私にとってファッションと音楽は切り離せない密接な関係です。それぞれに長い歴史やスタイルがあって、服装と音楽でその方の大体の趣味嗜好を知ることができるので日々のお客様との会話の中では積極的にお話するように努めています。

また数年前にたまたま読んでいた雑誌で知ったインドネシアの「Ikkubaru(イックバル)」というバンドの曲を聴いたことがきっかけで、すっかり東南アジア周辺のシティポップに夢中になりました。東南アジア諸国では1980年代の日本のアニメやドラマといったポップカルチャーで育ったという人も少なくないそうで、山下達郎や角松敏生などの日本のポップスから影響を受けた楽曲も多く、“聴き覚えがあるけどどこか新しくて心地よい”という不思議な感覚が楽しくて、時間があればよく好みの曲を探しています。

https://youtu.be/8HnLRrQ3RS4

そんなある日、SNSでほんの一瞬だけ流れていた一曲がどうしても忘れられず、あれこれ調べてやっとたどり着いたのがタイのシンガーソングライター「Phum Viphurit(プム・ヴィプリット)」の『Lover Boy』という曲でした。そのプロモーションビデオをあらためて見てみると映像、メロディ、歌声すべてが洗練されていて驚きました。なによりもプム君のキラースマイルがめちゃくちゃキュート!後日私はすぐにライブ情報を調べて来日公演にも駆けつけました(笑)。

そんなプム君を知るまではあまりタイの音楽を身近に聴く機会はなかったのですが、彼を中心にあれこれ調べてみると、どれも曲のジャンルが定まっていなくて本当に独創的!いつか、タイの遊園地で行われている「Cat Expo」という野外フェスに行って、私好みなバンドが多数出演する現地の雰囲気を生で体感してみたいと思っています。マドンナは人生の原点であり永遠のあこがれという感じだけれど、プム君は北海道にいたころの10年前の自分に聴かせてあげたい音楽ですね。「こっちでこんな良い曲に出会えたよ」って(笑)。

  
  • 雪田真弓

    北海道に生まれ近所のキツネはだいたい友達という大自然に囲まれた環境で育つ。2013年アングローバル入社。THE LIBRARY表参道店店長。セレクトショップとして取り扱う商品の新しい化学反応をみなさんに提供すべく日々楽しく奮闘中。食べることと身体を動かすことが大好きで、近所の専門店のから揚げとドーナツをランニングの後につまむのが至福の時。モットーは「考えるな、感じろ」。好きな言葉は「油を通せば0カロリー」。