韓国喫茶で味わう文化の深み
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より道のススメ | 京都編

韓国喫茶で味わう文化の深み

VOLUME.4

セレクトショップTHE LIBRARY京都バル店に勤め、
その快活なキャラクターでいつも笑顔を振りまく田畑健さん。
京都に生まれ、大阪や東京での勤務を経て、12年前から京都の左京区、
比叡山の麓の住まいで暮らしています。近隣の方々との交流にも積極的な田畑さんが、
日々、自転車通勤の合間や、休日についつい立ち寄りたくなるスポットを紹介します。

Select by Ken Tabata (ANGLOBAL)
Edit by Yoshikatsu Yamato (kontakt)

古くは都が置かれていた京都ではすっかり馴染んでいている言い方ですが、県外の方にとっては耳慣れない言葉使いがあります。それは、「下ル」「上ル」という言い方。下ルは南へ行くの意味で、上ルは北に向かうという意味です。これから紹介するお店へ行くときには、「出町柳から寺町通りを下ル」とあたまに入れておけば、きっとたどり着くことができますよ。

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韓国の伝統と文化が息づく「喫茶 寺町李青」は、僕が自転車に乗ったり、歩きながら毎日のように通る寺町通りにあります。古美術商や工芸品店などが並ぶエリアでも、ひときわ歴史を感じさせる土蔵造りの店構えは、足を運ぶたびに好きになるノスタルジックな佇まい。店内の静寂な雰囲気は、近年の韓国ブームなどで知った側面とは異なる、朝鮮李朝時代の文化を宿しています。

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僕がこのお店に行くようになったのは、昔からの親友が、オーナーの鄭玲姫(チョン・ヨンヒ)さんに誘われて一緒に仕事を始めたのがきっかけ。鄭さんは、韓国の文化を伝えたいという強い思いから、70才にして京都の寺町に、李青本店に続く姉妹店として「寺町 李青」をオープンされました。お店を営んで3年経った今、娘さんとともにイタリア・ミラノにも新しくお店を開き、今後は、イタリアと日本を行き来するスタイルを取るとのこと。鄭さんの溢れるバイタリティには本当に憧れを抱いています。

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「寺町 李青」でメインに取り扱う李朝の工芸品は、やわらかい白色をした李朝白磁ですが、当時のものに加えて、李氏朝鮮のものづくりから影響を受けた現代作家の工芸品も展示、販売され、李朝時代の骨董を求めて、海外や全国各地からお客さんが訪ねて来るほど、魅力的な品々が揃っています。

僕のお気に入りは、日々使用出来る、韓国生まれのスプーン「スッカラ」や「籠」と呼ばれるお弁当箱! シンプルなデザインの物が多いので、他国の雑貨とのミックスも楽しめます。僕は、今までに旅をした色んな国々で買った食器や雑貨と合わせて、自分らしく愛用しています。今、すごく欲しいけれど、大きなサイズはどうしても値が張るので悩んでいるのは、リネンの風呂敷「ポジャギ」。壁にかけてインテリアとして飾ったり、カーテンのように使えたら、と想像しています。

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現在はコロナ禍の影響で、ギャラリーや、李朝の骨董品の販売スペースを拡大していますが、喫茶も併設されており、とても人気のお店。喫茶メニューはテイクアウトも出来るので、「体に良いものしか使わない」とこだわる鄭さんの、オーガニック食材をつかったオリジナリティに富んだメニューや、伝統的なお菓子、韓国のお茶などが気軽に楽しめます。

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僕がこの日、大好きな鴨川沿いで食べようと買ったのは「カルビサンド」と「五味子茶」。どちらも、ここでしか食べられない味です。食材選びから丁寧な味付け、そしてボリューム感。暑さが落ち着いて、もうすぐ訪れる「秋の紅葉」の季節に食べるのは、もっともっと気持ちが良さそう。出町柳から寺町、丸太町周辺をぶらぶらと散歩して、サンドイッチ片手に紅葉を楽しむ。そんな秋の日が、今からとても待ち遠しいです。

  
  • 喫茶 寺町李青(てらまちりせい)

    京都府京都市中京区下御霊前町633

    TEL 075-585-5085

    12:00―18:00

    火休

  • 田畑健

    アングローバル社に20年以上勤めるトップセールス。現在は生まれ故郷である京都のTHE LIBRARY 京都バル店に自転車で通い、立つ日々。趣味ではもっぱらアウトドアに親しみ、スポーツに旅にと、活動的な生活を心がけている。いくつになっても無理なく自然体で衣食住を頑張っていく。